行動センシングワークプレイス研究会活動報告

活動目的
世界的な知識経済化が進み、知識・情報の生産拠点としてのオフィスの知的生産力の向上は、社会的、経済的に重要な課題になっている。この課題を解く方法として、『行動センシング・ワークプレイス』を提案する。そのモデル構築が本活動の目的である。
今年度の成果
研究メンバーで、様々なセンシング技術を視察し、議論を重ね、以下の合意に至った。
前提
環境がワーカーを支配するという考え方をしない。ワーカーも環境の一部であると考える。
計画という態度(計画→作る→意図通りに使わせる)ではなく、チューニングという態度をとる。
我々の考える『行動センシング・ワークプレイス』
ワークプレイスの動的で多様な課題を解決するために、綿密に対応策を計画するのではなく、ワーカー自身が現状を把握理解し自律的に良いタイミングで適切な改善施策を随時実施(チューニング)する。その際、センシング技術を活用したワーカーの状況の理解により様々な改善施策実施が可能となる。
チューニングのポイント
・トップダウンの絶対的指標で多様性を殺してはいけない。
・多様なものを多様なままにセンシングする。
・ワーカーが主体的にセンシング内容の意味を解釈する。
・起きている価値や問題はワーカーが対話しながら見つけて行く。(ワークショップ、ワーカによる内省など)
次年度の課題
・『行動センシング・ワークプレイス』モデルの構築
・センシング項目とその活用方法のモデルつくり
・センシングデータの可視化方法
・ワークショップデザイン
・ユーザビリティの高いセンシング手法の構築