新しい時代のオフィスビルICTサービス活動報告
活動目的
クラウドやビッグデータといった技術革新や、スマートシティと呼ばれている更なる省エネ・高付加価値を実現するための街づくり、プラットフォームづくりが世界各地で行われている。こうした技術的な背景と、オフィスビルのオーナーおよびワーカーの課題やニーズとの調和を図っていく必要があると考える。それらの調和を図り、ビルオーナーと設計者を啓発していくことで、スマートシティの更なる促進に寄与することを目的とする。
今年度の成果
・有識者4名にインタビューを行い、記事化してまとめた。
・スマートライフハッカソンに協賛し、開催に協力した。
・本サイト「NEOZINE」を立ち上げ、オフィスについての情報発信プラットフォームとした。
有識者インタビューについて
・東京大学 江崎教授、シムックス株式会社 中島社長、日本生命保険相互会社 不動産部 池田部長、日本マイクロソフト 技術統括部 田丸本部長にそれぞれ、オフィスにまつわるICTについてインタビューを行い、以下の知見を得た。
(1)技術の進展と人材不足によって、ビルのオープン化と集約管理、自動化が進むことは明らかである。
(2)様々なベンダーがソリューション開発にいそしむ中で、ビルオーナー・設計者は、どのようなサービスが一番有用なのか、テナントの価値向上に役立つかを考え、選択する必要がある。
(3)アクティビティの可視化や、ITツールの導入によってワーカーの生産性を向上させていくことが重要。
(4)FMerやビル管理者は、IoT・ビッグデータなどのトレンド技術を理解・咀嚼した上で、適切に管理するための知識やノウハウが求められる。
課題と提言
高度なオフィスICTサービスの導入には、セキュリティの懸念や、ビル管理者に高度なサービスを扱うためのリテラシーが求められること、またそれらを実現するエコシステムのデザインが必要であるといえる。
そのため、ビル設備システムのオープン化を加速するための取り組みとして、「スマートライフハッカソン」の開催に協力し、本サイト「NEOZINE」を立ち上げた。
次年度の課題
国内外の先進事例調査やワーカーの意識調査を行うことで、ビルのスマート化に対する潜在ニーズを抽出する。引き続きハッカソンを開催・参画することで、ビル設備システムのオープン化とユーザ参加型サービスの可能性を探る。